2006年09月06日

東京大学

東京大学(とうきょうだいがく、英称:The University of Tokyo)は、東京都文京区本郷7-3-1に本部を置く日本の国立大学である。1877年に設置された。大学の略称は東大。

大学全体
東京大学は東京帝国大学の流れをくんでいる国立大学である。東京帝国大学は日本で初めての近代的な大学であり、日本初の帝国大学でもあった。創立以来各地に研究施設や実習施設、課外活動施設を設けてきたため、現在でもこのような施設は日本全国に分散して存在している。


憲章
東京大学では特に創立時に定められた建学の精神などはない。しかし、国立大学法人化によって、現在は東京大学憲章というものが定められている。


教育および研究
東京大学はキャンパスによって教育内容・研究内容を大きく異にしている。教育内容の面からは、主に教養課程を実施する駒場キャンパス、専門教育を行う本郷キャンパス、大学院課程のみの教育を行う柏キャンパスに分けられる。また研究内容の面からは、伝統的な学問領域の研究を行う本郷キャンパス、学際的な研究を行う駒場キャンパス、新しい学問領域の研究を行う柏キャンパスに分けられる。この主要3キャンパス体制は、学部によってキャンパスを分けることの多い日本の大学では珍しい形態である。さらに現在でも入学時の教養課程を分化して設置している大学も日本では数が少なく、日本国内では珍しい存在となっている。また、日本最初の近代的な大学として成立した経緯から様々な学部を設置している。

リベラル・アーツ教育を重視しているのが東京大学の教育の大きな特徴である。後述の特色ある大学教育支援プログラムは各大学1件ずつしか応募できないが、そのプログラムに東京大学が「教養教育と大学院先端研究との創造的連携の推進」を応募したことも、そのことを表している。教育内容の詳細は#教養教育(前期課程教育)を参照。

最近では「知の開放」プログラムの一環として、一般向けの講義を中心に講義のビデオをポッドキャスティングで配信している。


学風および特色
東京大学は自由な学風を特色としている。この学風は東大安田講堂事件に代表されるような学生運動にも現れている。

特徴的な行事としては、毎年4月に2年生が新入生を1泊2日程度の合宿に連れて行く「オリ合宿」がある(大学側の運営ではなく学生による自主的行事)。オリ合宿はクラスごとに行われ、クラスの仲間と早く親しくなる良い機会であるため、ほとんどの新入生が参加している。


沿革

「東京大学発祥の地」の碑。学士会館内(東京都千代田区神田)
略歴
東京大学の起源は、1684年(貞享元年)に江戸幕府が設立した天文方と1858年に江戸の医者の私財によって設立された種痘所まで遡る。その後、天文方は幾度の変遷を経て1868年に開成学校となった。また、種痘所も1860年に江戸幕府へ移管、1863年には医学所、1874年には東京医学校となった。1877年に東京開成学校と東京医学校が合併して「東京大学」となり、日本で初めての近代的な大学として設立された。本稿ではこの経緯から創立は天文方の設置年である1684年、設立は東京大学が誕生した1877年としている。(なお、日本最古の大学については大学寮参照)


年表
1877年4月 東京開成学校と東京医学校が合併して東京大学を設立(法・理・文・医の4学部)
1880年8月 法理文の3学部に学士研究科を設置(大学院の前身)
1886年3月 工部大学校を統合し、帝國大学令により帝國大學と改称(法・医・工・文・理の5分科大学および大学院を設置)
1890年6月 東京農林学校を統合し、農科大学を設置
1897年6月 京都帝国大学の設立に伴い東京帝國大學と改称
1919年2月 分科大学制を廃し学部を設置。経済学部を新設
1942年3月 千葉県千葉市に第二工学部を設置。本郷の工学部は第一工学部に改称
1947年9月 東京大学に改称
1949年5月 旧制の第一高等学校・東京高等学校高等科を併合し、新制の東京大学となる(法・医・工・文・理・農・経済・教養・教育の9学部)。第二工学部廃止(生産技術研究所へ改組)
1953年3月 新制の大学院を設置(人文科学・社会科学・数物系・化学系・生物系の5研究科)
1958年4月 薬学部設置(以後の学部新設はない)
1962年4月 前期課程の4科類(文科一類・二類、理科一類・二類)を現在の6科類に再編
1963年4月 大学院人文科学研究科・社会科学研究科を改組し、人文科学・教育学・法学政治学・社会学・経済学の5研究科を設置
1965年4月 大学院数物系研究科・化学系研究科・生物系研究科を改組し、理学系・工学系・農学系・医学系・薬学系の5研究科を設置
1969年2月 東大紛争の余波で入学試験見送り
1983年4月 大学院総合文化研究科を設置
1991年4月 大学院重点化を開始
1992年4月 大学院数理科学研究科を設置
1994年4月 大学院農学系研究科を大学院農学生命科学研究科に改称
1995年4月 大学院社会学研究科を廃止し、人文科学研究科を人文社会系研究科に改組
1997年4月 大学院重点化が完了
1998年4月 大学院新領域創成科学研究科を設置
2000年4月 大学院情報学環・学際情報学府を設置
2001年4月 大学院情報理工学系研究科を設置
2003年3月 東京大学憲章を制定
2004年4月 国立大学法人法の規定により国立大学法人となる。大学院法学政治学研究科法曹養成専攻(法科大学院)、大学院公共政策学連携研究部・公共政策学教育部(公共政策大学院)を設置。特別栄誉教授制度を創設
2005年4月 北京代表所を設置

基礎データ

所在地
本郷キャンパス(東京都文京区本郷、弥生)
駒場キャンパス(東京都目黒区駒場)
柏キャンパス(千葉県柏市柏の葉)
白金キャンパス(東京都港区白金台)
中野キャンパス(東京都中野区南台)

象徴

スクールカラー
東京大学のスクールカラーは淡青(ライトブルー)である。これは東京大学ボート部が京都大学とボート対抗戦を行った際、乗るボートをくじ引きで決めたところ、京都大学は濃青、東京大学は淡青となったことに由来する。


シンボルマーク
東京大学のシンボルマークは、黄色と青(淡青)の2枚の銀杏の葉を組み合わせたもので商標として登録(商標登録第4871651号)されている。このシンボルマークは「東大マーク」と呼称されているが、商標は図案のみの登録で「東大マーク」という名称は商標登録されていない。

この「東大マーク」は国立大学法人化された時に制定されたが、東京大学にはそれ以前から様々なところで使用されてきた銀杏のマークがあり(銀杏の葉の形状は「東大マーク」と類似している、中央に「大學」と書かれている)、「東大マーク(旧)」と呼ばれている。「東大マーク(旧)」は1948年に「銀杏バッジ」として制定されたものであり、正式な校章ではない。「東大マーク(旧)」も商標登録(第4868079号、図案のみ)されている。

これらシンボルマークのほかに「東京大学」(第4845999号、第4868078号)、「東大」(第4846000号、第4853892号、第4872824号、第4872825号、第4872826号、第4872827号、第4878617号、第4901389号、第4903509号、第4903510号、第4903511号、第4928970号、第4928971号)、「UNIVERSITY OF TOKYO」(第4871650号)も国立大学法人東京大学によって商標登録されている。

「東大マーク」および「東大マーク(旧)」の図柄は公式サイト内の「東大マーク・校歌」に掲載されている。

なお、駒場Iキャンパスでよく見られる3枚の銀杏の葉を組み合わせたマークは、大学院総合文化研究科・教養学部のシンボルマークである。


校歌・応援歌
東京大学には校歌は存在しないが、応援歌『ただ一つ』と運動会歌『大空と』が「東京大学の歌」として公認されている。

2004年6月に東京大学の校歌についての検討会が設置され、『大空と』を暫定的に校歌とする提案がなされた。しかし、『ただ一つ』の方が親しみがあるという意見が多く寄せられため、『ただ一つ』と『大空と』を校歌ではなく「東京大学の歌」と位置づけた。

これに加えて新しい「東京大学の歌」の歌詞を公募したが、入選作品はなく、今後の対応は2005年4月現在検討中である。

東京大学で現在も歌われている歌には以下のようなものが存在する。

応援歌『ただ一つ』 : 校歌に代わって、式典での斉唱や運動部の試合でのエール交換に使用されている。曲名の表記は、大学当局は『ただ一つ』、応援部などの運動部は『ただひとつ』とすることが多い。
運動会歌『大空と』 : 北原白秋作詞、山田耕筰作曲。1932年に誕生。制作当時は校歌としての制定を意図していたが、手続上の混乱で校歌とはならなかった経緯がある。
学生歌『足音を高めよ』 : 上の2曲とならんで有名。
応援歌『闘魂は』 : 第一応援歌に相当する。
第一高等学校寮歌『嗚呼玉杯に花うけて』
楽譜・歌詞などは公式サイト内の「東大マーク・校歌」に掲載されている。また、これらの歌が収録されたCDも東大生協で販売されている。


教育および研究

組織

赤門
学部

前期課程
東京大学の入学者は全員が6つの科類に分かれて教養学部に所属し、2年間の前期課程を履修する。入学選考時に各科類を指定して出願する。科類により後期課程に進学可能な学部・学科が決まっており、おおよそ次のようになる。

文科一類 : 法学部
文科二類 : 経済学部
文科三類 : 文学部・教育学部
理科一類 : 工学部・理学部・薬学部・農学部
理科二類 : 農学部・理学部・薬学部・工学部・医学部
理科三類 : 医学部医学科
※類の数字は公式には漢数字(「文科一類」等)であるが、学内でも算用数字(「文科1類」等)やローマ数字(「文科I類」等)が入り乱れて使用されている。大学受験業界ではローマ数字がよく用いられ、学生の多くもローマ数字を用いているが、本記事では、公式表記に合わせて漢数字で記述することにする。
この他、教養学部の後期課程には、一部の分科を除きどの科類からも進学できる。また学部・学科によっては上に記した科類以外からの進学も、少数ではあるが認められる(傍系進学)。2008年度より全科類進学枠が設けられ、どの科類からでもすべての学部("学科"ではない)に進学できるようになる。

後期課程の各学部・学科への進学は2年生の前半終了時に内定する。学科により進学可能な定員があるため、希望者の多い学科に進む場合はそれまでの1年半の履修成績により選考が行われる(進学振分け、略称「進振り」)。内定できなかった学生は2年生の前半から1年生の後半に戻る。留年の一種であるが、同じ学年に留まる留年とは少し異なるため「降年」と呼ばれる。

進学振分けで内定した学生は、2年生の後半には主に、内定した学部の後期課程の講義を履修する(前期課程の講義も履修できる)。ただし、法学部・文学部・経済学部と教職課程は2年生の前半から開始される(経済学部は2006年度まで)。

また、前期課程教育を行う教員組織は「部会」と呼ばれており、大学院総合文化研究科・数理科学研究科に所属する教員で構成されている(東京大学は大学院重点化されたため教養学部の教員も大学院所属となっている)。

英語部会、ドイツ語部会、フランス語部会、中国語・韓国語部会、ロシア語部会、スペイン語部会、古典語・地中海諸言語部会
法・政治部会、経済・統計部会、社会・社会思想史部会、国際関係部会
歴史学部会、国文・漢文学部会、文化人類学部会、哲学・科学史部会、心理・教育学部会、人文地理学部会
物理部会、化学部会、生物部会、情報・図形科学部会、宇宙地球部会、相関自然部会、スポーツ・身体運動部会
数学部会(数理科学研究科前期課程数学委員会)

後期課程
以下の各学部にて2年間(但し医学部医学科と農学部獣医学課程、薬学部薬学科は4年間)履修する。

法学部
1951年に従来の学科が類に改称された。法学部自治会の通称を元に法学部のことを緑会と呼ぶことがある。ちなみに法学部自治会の通称は、法学部のスクールカラーが緑であることに由来している。
第1類(私法コース)
第2類(公法コース)
第3類(政治コース)
医学部
医学科では、3〜6年生のことをそれぞれM1〜M4と呼び(他学科ではM1〜M3は修士課程学生を表す)、医学科に内定した2年生をM0と呼ぶ。また、鉄門系サークル(鉄門倶楽部参照)では理科三類1年生、2年生をそれぞれC1、C2と呼んでいる。
医学科では、基礎医学研究者を早期養成するために、M2あるいはM3から大学院医学系研究科博士課程に飛び入学できる「Ph.D.-M.D.コース」が設けられている。
教養学部
1996年に、従来設置されていた教養学科第一・第二・第三、基礎科学科第一・第二を再編して現在の6学科が設置された。それまでは文系の学科である教養学科第一に属していた科学史・科学哲学、人文地理学、認知行動科学が、それぞれ理系の学科である基礎科学科、広域科学科、生命・認知科学科に移行したことは特筆に値する。教養学部後期課程では教員数に比べて学生が少ないため、綿密な教育が行われている。学際性と国際性を重視しており、外国語教育が充実している(一部の分科を除いて外国語が必修である)のも特徴である。

課外活動
東京大学の場合、課外活動を行う団体・組織は、大きく分けて運動会とサークルに分かれる。このうち運動会は一般に他大学で称されるところの体育会にあたる。学部学生は、原則として全員運動会に入会するので、学部学生であれば誰でも御殿下記念館などの施設を用いて運動を行うことができ、また運動会が主催する各種大会・講習会への参加、保健体育寮「スポーティア」などでの宿泊等が可能である。しかしながら運動会に所属する部が出場している大会等に参加する場合には、さらに当該する部に所属する必要がある。

課外活動を運動系、音楽系、文化系に分けた場合、運動系の活動は、運動会の部の他、サークルに参加しても行うことができる。また、運動会は運動系のための団体であるので、音楽系と文化系の活動を行う場合にはサークルに参加することになる。

東京大学運動会
学部生・院生・研究生・教職員・卒業生・元教職員などを会員とする財団法人。学部生は、原則として全員入学時に入会することになっている。年会費が必要。
サークル
サークルは大きく分けて、学生部(もしくは各学部)学生課の管轄下にある学生団体と、教養学部学友会(同窓会の連合体としての東京大学学友会とは別組織)に加盟しているサークルの2つに分けられる。またこのどちらにも属さない非公認サークルも存在する。
学生団体
大学当局の公認サークル。ただ団体設立には必ず顧問教官を置く必要があるほか、本郷キャンパスにサークルの活動拠点になるような場所が事実上存在しないため、サークル活動を維持するには駒場キャンパスでの便宜を受けられる学友会加盟サークルで十分な場合が多いなどの理由から、公認を受けないサークルが多い。
教養学部学友会加盟サークル
教養学部の学生自治団体の一つである学友会に加盟しているサークル。サークル設立に際し顧問教官を置く必要がない上、学友会を通じ大学からのサークル援助金を受け取ることが可能。また援助金以外にも部室の確保など、駒場キャンパスにおけるサークル活動を行う際の便宜が十分に得られることから、大半のサークルはこちらを選択している。

学園祭

五月祭

概要
五月祭(ごがつさい、May Festival)は東京大学本郷キャンパス(弥生地区も含む)で開催される学園祭。五月祭常任委員会により開催されている。例年5月末の土日の2日間にかけて開催されている。五月祭の起源は、1923年5月5日に東京帝国大学で催された第1回大園遊會であり、その後、全学大懇親會、全学公開と名称が変わり、1933年に現在の名称になった。


駒場祭

概要
駒場祭(こまばさい、Komaba Festival、略称:駒祭)は東京大学駒場Iキャンパスで開催される学園祭。教養学部前期課程の学生のみで構成される駒場祭委員会により開催されている。例年11月下旬勤労感謝の日付近の3日間開催されている。駒場祭の起源は、1891年(明治24年)に旧制第一高等学校(一高)で開催された第1回紀年祭にまでさかのぼる。1950年(昭和25年)3月一高が廃止され、新制東京大学に移行した後、同年11月25日に第1回駒場祭が開催され、現在に至る。

施設

キャンパス
東京大学は新制大学となってから長い間(日本全国に分布する研究施設などを除くと)本郷・駒場の主要2キャンパスで構成されていたが、1992年6月に立案された三極構造構想に基づいて柏キャンパスが設置されてからは、本郷・駒場・柏が主要キャンパスと扱われるようになった。現在、東京大学公式サイトでは、白金・中野を加えた5キャンパス体制を謳っている。


本郷キャンパス
本郷地区あるいは本郷地区キャンパスとも呼ばれる。なお、「本郷キャンパス」および「本郷地区」は、本郷キャンパス (地区)のみを指すこともあるので注意を要する。

ほとんどの後期課程をこのキャンパスで履修する。また、附置研究所など附属研究施設の多くが本郷キャンパスにある。本郷キャンパスはさらに本郷・弥生・浅野の3地区に分かれ、それぞれ本郷キャンパス・弥生キャンパス・浅野キャンパスと呼ばれている。


本郷キャンパス (地区)
使用学部:法学部、医学部、工学部(一部は浅野キャンパス)、文学部、理学部(一部は浅野・駒場Iキャンパス)、経済学部、教育学部、薬学部
使用研究科:人文社会系研究科、教育学研究科、法学政治学研究科、経済学研究科、理学系研究科(一部は浅野キャンパス)、工学系研究科(一部は浅野キャンパス)、医学系研究科、薬学系研究科、情報理工学系研究科、情報学環・学際情報学府、公共政策学連携研究部・公共政策学教育部
使用附属施設:医学部附属病院、東洋文化研究所、社会科学研究所、史料編纂所、総合研究博物館、環境安全研究センター など
交通アクセス:東京メトロ丸ノ内線・都営地下鉄大江戸線本郷三丁目駅より徒歩8分、東京メトロ南北線東大前駅より徒歩3分、東京メトロ千代田線根津駅より徒歩15分、東京メトロ千代田線湯島駅より徒歩8分、JR御茶ノ水駅・上野駅・御徒町駅より都営バス利用
東大の中で最も有名なキャンパスであり、赤門や医学部付属病院、夏目漱石の『三四郎』で描かれる池(育徳園心字池、通称「三四郎池」)のほか、安田財閥の祖である安田善次郎が寄贈した安田講堂(正式名称:東京大学大講堂)がある。本郷キャンパス(地区)は、江戸時代には加賀藩上屋敷があった場所であり、赤門、三四郎池などにその名残りが見られる。

本郷キャンパス(地区)には歴史のある建物が多く、東京都の登録有形文化財第1号である安田講堂をはじめ、正門(横にある門衛所も含む)、法文1号館、法文2号館、法学部3号館、工学部列品館も登録有形文化財に登録されている。総合図書館は今後改装工事を行う予定があるため登録有形文化財には登録されていないが、関東大震災後にロックフェラー財団の寄付によって建設された歴史の経た建物である。これらはほぼ同時期に建てられた「内田ゴシック」と呼ばれるゴシック様式の建物であり、同キャンパス内には他にも工学部1号館、医学部2号館(本館)など数多く存在する。これらの建物群のある同キャンパスを東京大学総合研究博物館では「重厚な、安定した日本有数のキャンパス」と評価している。

「東大構内」バス停の近くにある理学部化学東館は、関東大震災よりも前の1916年に完成した建物であり、「内田ゴシック」の建物群よりもさらに長い歴史をもつ。本郷キャンパスに現存する最古の校舎であり、内田ゴシックの建物とは異なった雰囲気をもつ。L字型の建物であったが、現在は両端で別の建物とつながっている。なお、校舎以外も含めれば、赤門わきにある東京大学コミュニケーションセンターが本郷キャンパス最古の建物である(1910年に人力車の車庫として建設された建物を大学法人化後に改装した)。

一方、最近は新しい建物も増えてきており、内部が綺麗でよいという意見がある一方で、既存の建物との調和性を崩し、キャンパスの伝統性を壊しているという声もあり賛否両論である。特に理学部1号館は、安田講堂の真後ろにある高層建造物であるため、安田講堂の背景を台無しにしていると言われている。そのため、既存の建物の外観は残したまま、内部だけを改装した建物も多い。特殊な例としては、既存の建物の上空に高層建造物を建築した工学部2号館がある。

三四郎池の東にある御殿下記念館(ごてんしたきねんかん)は、1977年に東京大学創立百年記念事業として建設されたスポーツ施設である。グラウンド(屋外)の他、地下にプール、ジムナジアム、トレーニングルーム、クライミングウォールなどの施設がある。

キャンパス南部にある龍岡門(たつおかもん)は、近くに「鉄門」と呼ばれる門があったため、龍岡門の通称が鉄門であると混同している人が多い(龍岡門周辺に多くの施設をもつ医学部の通称が「鉄門」であることも影響している)。龍岡門は常時開放されており、一般車両も入構できる。付近には医学部・薬学部の施設の他、大学本部がある。医学部附属病院も近い。

本当の鉄門は、龍岡門よりも東の医学部附属病院中央診療棟南側に、1879年から1918年まで存在していた。現在ある鉄門は、2006年5月31日に88年ぶりに同位置に再建されたものである。かつて医学部本部棟がこの付近にあったため、「鉄門」は東京大学医学部、あるいは東京大学医学部医学科卒業者の代名詞となっている(鉄門倶楽部参照)。現在では、医学部教育研究棟内に「鉄門記念講堂」も存在する。


弥生キャンパス (地区)
使用学部:農学部
使用研究科:農学生命科学研究科
使用附属施設:地震研究所、分子細胞生物学研究所、アジア生物資源環境研究センター、インテリジェント・モデリング・ラボラトリー など
交通アクセス:東京メトロ南北線東大前駅より徒歩0分、東京メトロ千代田線根津駅より徒歩8分、東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅より徒歩12分
本郷キャンパス(地区)の北隣りに位置する。両キャンパスを隔てる言問通り(学内での通称「ドーバー海峡」)には構内歩道橋がある。弥生キャンパスには農学部があるため「農学部構内」と呼ばれることもあるが、実際にはその他の研究施設も多く存在する。また、将来的には法学部も施設面積を拡大するため弥生キャンパスに移転する構想がある。野球場も弥生キャンパスにある。


浅野キャンパス (地区)
使用学部:工学部(一部)、理学部(一部)
使用研究科:理学系研究科(一部)、工学系研究科(一部)
使用附属施設:情報基盤センター、低温センター、アイソトープ総合センター など
交通アクセス:東京メトロ千代田線根津駅より徒歩8分、東京メトロ南北線東大前駅より徒歩8分
工学部9・10・12号館と理学部3号館は浅野キャンパスにある。弥生時代の名称由来となった弥生式土器は浅野キャンパスの一角から出土しているという説があり、敷地内に碑が建てられている。


駒場キャンパス
駒場地区あるいは駒場地区キャンパスとも呼ばれる。旧制の第一高等学校や駒場農学校のあった場所である。駒場キャンパスは大きく2つの地区に分かれており、それぞれ駒場Iキャンパスと駒場IIキャンパスと呼ばれている。しかし、学生や学外の人の間では駒場IIキャンパスはあまり知られていないため、通常「駒場キャンパス」といえば駒場Iキャンパスのみを指すことが多い。


駒場Iキャンパスの銀杏並木
駒場Iキャンパス
使用学部:教養学部(前期課程・後期課程)、理学部数学科
使用研究科:総合文化研究科、数理科学研究科
使用附属施設:教養学部附属教養教育開発機構、総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センター
交通アクセス:京王井の頭線駒場東大前駅東大口より徒歩0分
駒場Iキャンパスには教養学部があり、全ての前期課程の学生はここで学ぶ。理学部数学科は以前は本郷キャンパス(地区)にあったが、数理科学研究科の発足に伴い駒場に移転した。未成年者が多いため、キャンパスは全面禁煙となっている。講義室での大量ビラ撒き、生協前でのサークル勧誘活動、銀杏並木(駒場Iキャンパスのメインストリート)の立て看板、学期開始時の大教室講義の立ち見(座席数以上の学生が聴講を希望するため)など、東大の他キャンパスにはない独特の雰囲気をもつ。国際的なキャンパスを目指しており、留学生比率が東大のキャンパスの中で最も高い。

教養学部1号館(旧制第一高等学校本館)は登録有形文化財に登録されている。また、101号館、講堂(900番教室)、駒場博物館(旧図書館)も一高時代からの歴史ある建物である。銀杏並木の東端には最近まで駒場寮と呼ばれる寮があったが、これも一高時代からあり、銀杏並木の地下にはこれらの建物を結ぶ地下通路があった。この通路は現在も残っているが、閉鎖され通行はできない。駒場寮は取り壊され、現在その跡地には、生協を中心とした新しい施設「東京大学駒場コミュニケーション・プラザ」が建設中である(2006年4月にその一部がオープンし、2006年10月には完全オープンする予定)。

900番教室にはパイプオルガンが設置されており、定期的に演奏会および講習会が行われている。なお、900番教室は教養学部で最も大きい教室であり、人気のある選択科目や法学部の専門科目の講義が行われているが、年度初めには間違えて9号館に行ってしまう新入生の姿がよく見かけられる(9号館には900番という教室はない)。

キャンパス東部にある池は俗に「一二郎(浪)池」などと呼ばれていたが、最近になって構内の案内板にも「一二郎池」と記載されるようになった。ただし、この池の周辺は立入禁止になっているため、池の存在はあまり知られていない。また、この池には「入学前に一人で見ると浪人する」や「入学後に一人で見ると留年する」などといったジンクスがある。


駒場IIキャンパス
使用学部:なし
使用研究科:なし
使用附属施設:生産技術研究所、先端科学技術研究センター、国際・産学共同研究センター、駒場オープンラボラトリー
交通アクセス:小田急小田原線・東京メトロ千代田線代々木上原駅より徒歩12分、小田急小田原線東北沢駅より徒歩7分、京王井の頭線駒場東大前駅西口より徒歩10分、京王井の頭線池ノ上駅より徒歩10分
駒場リサーチキャンパスとも呼ばれる。駒場農学校があった頃は、駒場Iキャンパスだけでなく、駒場IIキャンパスや両キャンパスに挟まれた駒場公園も駒場農学校の敷地であった。先端科学技術研究センター13号館(旧・航空研究所本館)は登録有形文化財に登録されている。


柏キャンパス

柏キャンパス使用学部:なし
使用研究科:新領域創成科学研究科
使用附属施設:宇宙線研究所、物性研究所、人工物工学研究センター、空間情報科学研究センター、高温プラズマ研究センター、気候システム研究センター
交通アクセス:首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅より徒歩25分(東武バス利用の場合は13分)・東武野田線江戸川台駅より徒歩30分・JR常磐線柏駅より東武バス利用
柏地区あるいは柏地区キャンパスとも呼ばれる。手狭になった本郷・駒場地区の再開発とあわせて立案された三極構造構想に基づき設置され、1999年に物性研究所及び宇宙線研究所が柏に移転した。さらに、1998年に本郷キャンパス(地区)の各学部施設に暫定的に設置された新領域創成科学研究科の移転も順次行われ、2006年4月に移転完了した。本郷キャンパスや駒場キャンパスと違ってキャンパスに門や塀はない。


白金キャンパス
使用学部:なし
使用研究科:なし
使用附属施設:医科学研究所
交通アクセス:東京メトロ南北線白金台駅徒歩0分、JR山手線目黒駅徒歩15分
白金地区あるいは白金台キャンパスとも呼ばれる。


中野キャンパス
使用学部:なし
使用研究科:なし
使用附属施設:海洋研究所
交通アクセス:東京メトロ丸ノ内線中野新橋駅徒歩10分、京王新線幡ヶ谷駅徒歩20分、都営大江戸線西新宿五丁目駅徒歩15分、JR新宿駅西口より京王バス利用
中野地区とも呼ばれる。東京大学教育学部附属中等教育学校もこのキャンパスにある。


その他施設
検見川地区
使用附属施設:農学生命科学研究科附属緑地植物実験所、薬学系研究科附属薬用植物園、検見川総合運動場
交通アクセス:JR総武線新検見川駅より徒歩10分
秋葉原拠点
使用研究科:情報理工学系研究科創造情報学専攻
交通アクセス:JR秋葉原駅電気街口より徒歩1分、東京メトロ日比谷線秋葉原駅より徒歩4分、東京メトロ銀座線末広町駅より徒歩5分
秋葉原ダイビル内に設置されている。
この他、全国各地に研究施設を持つ。

大講堂(安田講堂)
東京大学大講堂は、安田講堂の異名を持ち、東大紛争の際に同講堂で発生した東大安田講堂事件は昭和の事件史では必ず取り上げられるエポックとなっている。



東京大学には以下の4つの学生寮がある。前期課程学生は三鷹国際学生宿舎または白金学寮に入寮できる。

豊島学寮(男子)
白金学寮(女子)
豊島国際学生宿舎(男子・女子) - 2006年4月より女子学生も入居可能となった。
三鷹国際学生宿舎(男子・女子) - 教養学部が管理しており、教養学部生のみ入居できる。
かつて存在した学生寮
駒場寮 - 駒場Iキャンパス内に存在した学生寮。教養学部の管轄であった。詳細は東京大学駒場寮を参照。
三鷹寮 - 教養学部の学生寮。1993年6月1日に三鷹国際学生宿舎が開館したため、廃寮。
井之頭学寮(男子) - 2006年3月末に閉寮。

検見川総合運動場
検見川総合運動場はサッカー日本代表がかつて代表合宿を組んでいたことで日本国内のサッカーファンにはよく知られている。また、同運動場は、約二千年前の地層からオオガハスという植物の種子が採集されたため、植物学者の間でも著名な場所となっている。


社会との関わり

赤門
東京大学を意味する赤門(あかもん)という異称は、日本国内の大学における第二次世界大戦前の異称にも影響を与え、「○門」という異称を持つ大学を増やした。また、鉄門(てつもん)は東京大学医学部を指す異称だが、これも赤門に影響されて付けられたものと推測されている。


入学試験
ウィキブックスに東京大学の入試対策関連の教科書や解説書があります。東京大学の入学試験は、日本社会に対して様々な社会的影響を与えている。大学の入学試験がここまでの影響を及ぼしている事例は他にない。詳細は東京大学の入学試験を参照。

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タグ:東京大学
posted by 塾長 at 04:11 | 日記
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