2006年09月06日

大学受験

大学受験(だいがくじゅけん)とは、大学・短期大学・大学校(以下、本節においては大学等と表記する)の入学試験を受けること。世界各国で大学に相当する教育機関へ入学する際には様々な取り決めが存在しているが、学力試験を通じて入学者を選抜するケースが多い。

日本の状況
本節では日本の状況に関してまとめている。

受験資格
前提として、飛び級生徒をのぞき、該当区分年度前年度の4月1日(すなわち大学入学年の4月1日)時点で18歳以上の人のみに受験資格がある。この条件を満たしていれば、日本の法令上は、各々の大学等が個別に入学資格を認定し、受験の機会を与えることが可能である。しかし、日本国内の大学等は以下のいずれかに該当していることを求めるケースが多い。

高等学校もしくは中等教育学校を卒業している
高等専門学校の第3学年を修了している
通常の課程における12年の課程(盲学校・聾学校・養護学校などにおける場合)を修了している
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)や国際バカロレア資格などに全科目合格
なお、近年では入学資格の個別認定を行っている大学が増え、また日本国内の外国人学校を卒業した生徒に対し、高卒認定なしに個別の認定という形で無条件に受験資格を与える大学等も存在する。

試験方法
大学入試には推薦入試やAO入試などもあるが、ここではいわゆる一般入試について解説する。その他の入試はそれぞれの記事を参照のこと。

国公立大学の一般入試
国公立大学の一般入試では原則的にセンター試験の受験を必須とするとともに、多くの学部(学科)において個別学力検査(いわゆる二次試験。センターと対比される形でよく用いられる語である)が実施され、それぞれの結果を総合して合格者が決められる。

ただし、一部の大学等、特に医学部において、センター試験の成績が一定の基準に満たない志願者を不合格とする二段階選抜が行われることがある。志願者数があらかじめ決められた倍率を超えた場合に実施する大学等や、事前に最低点(具体値や志願者平均点に対する割合)を定めている大学等があるが、二段階選抜が実施された場合、センター試験において合格となった志願者のみが第二次の選抜である二次試験を受験することができる。

国立大学のセンター試験は、原則として5教科7科目(国語・外国語・数学@・数学A・地理歴史・公民・理科)を課すことで広範囲にわたる学力をテストすることが一般的である。このため、入学定員の大半を選抜するための入試形態(後に述べる分離・分割方式の前期日程)においては、ほとんどの国立大学が5教科7科目を課す選抜方式を採っている。加えて近年は、特に中期・後期日程においては、入学定員の極少数を選抜するための入試形態(後に述べる分離・分割方式の後期日程)において、例外的に課す教科数を減少させる選抜方式を併設することによって選抜方法に多様性を持たせている大学が多く見られる。 公立大学の選抜方法も基本的には国立大学に準じている。ただし、国立大学に比べると課す教科数を減少させて4教科以下を課すことを原則とする大学が比較的多く見られる。

国公立大学の二次試験は一般的に分離・分割方式と呼ばれる制度で実施される。すなわち、同じ大学での二次試験を前期日程と後期日程に「分離」し、同じ学部(学科)の定員をそれぞれの日程で「分割」する方式である。

前期日程では2〜3教科、後期日程では1〜2教科の学科試験を課すのが主流である。後期日程では、小論文や面接などを課す大学も多い。また、公立大学のごく一部の学部(学科)では中期日程という形で二次試験を行うところもある。したがって、この中期日程を含めれば、前期・中期・後期と国公立大学を最大3校受験できることになる。

なお、同じ日程で複数の国公立大学を受験することはできない。さらに、前期日程で合格し入学手続きを行うと、中期・後期日程の大学には二次試験を受けても合格対象から外される。定員配分も多くの大学において前期日程に圧倒的に多く配分しているため、制度上複数回受験することができるものの、後期日程は敗者復活戦的な意味合いが強いと見られている。

また、国立大学入試の在り方について指針等を作成している国立大学協会は、後期日程分の定員を推薦入試やAO入試などに分配することを条件に、2006年度入試から一般入試を前期日程に一本化することを認める見解を2003年に決定した。これを受けて、後期日程の漸次廃止や大幅な定員減を行う大学が年々増えており、今後、後期日程の規模はますます縮小していくものと見られる。

後期日程の合格発表後、定員を満たせなかった学部(学科)では3月末〜4月初旬にかけて、「欠員補充二次募集」として特別入試を実施する場合がある。これらは各大学が個別に発表する。ただし、国公立大学における定員割れは極めて稀である。

大学によって、受験時に目的の学部(学科)を選択する場合と、受験時は類を選択するのみで入学後しばらくして学部(学科)に振り分けられる場合がある(例えばある大学では2年生までは一般教養専門の課程に所属し、3年進級時点で各学部に分かれるなどといった方法を採用している)。

私立大学の一般入試
入試日程
私立大学の一般入試は大学入試センター試験直後の1月下旬頃から始まり、2月下旬まで順次実施されるのが大きな流れである。一般に受験機会は1回のみだが、学部・学科を違えての学内併願は自由にできる。また、全学部共通の特別な受験日程を、各学部の入試と日にちを前後して実施する大学もあり、こうした大学では受験生は第1志望の学部・学科を少なくとも2回受験できることになる。また、数回入試が行われ、たとえば、1月後半〜2月前半に1回目、2月中旬〜下旬に2回目、3月に3回目という大学等も増えている。名称は個々の大学等によって、「A方式」「B方式」「C方式」、「前期」「中期」「後期」など、名称は多彩である。また、連続した数日のうち任意の1回、あるいは2回以上受験可能な「試験日自由選択制」を採る大学もある。この方式を採る大学の一部は1回の受験料で何回でも受験可能(あるいは2回目以降は受験料減免)といった方策を取り入れているケースもある。2000年代以降、3月に入試を行う大学も増えている。従来は2月の入試で目標定員を集められなかった大学が行うことが多かったが、入試戦略の一貫として3月入試まで視野に入れて日程を計画する私立大学も増えている。さらに2〜3月にかけて毎週入試を行うような大学もある。

入試科目
文系
文系私立大学では「英語+国語+選択科目1科目」が基本である。英語の代わりにドイツ語・フランス語などが選択可能な場合もある。文系私立大学の選択科目は、日本史・世界史・地理・政治経済・数学などから1科目選択が多い。特に日本史・世界史は、ほとんどすべての文系私立大学で選択可能である。地理・政治経済・数学が選択できるかどうかは、個々の大学・学部による。数学が選択可能な場合、出題範囲は最も広くとも「数学I・A・II・B」という高2までの範囲で本格的な微分積分を除かれている。中には「数学I・A」(高1までの範囲)で受験できる場合もある。この出題範囲を「文系数学」と呼ぶこともある。これらの他、哲学科などがある私立大学では倫理が選択できたり、現代社会を政治経済の代わり、ないしは政治経済とともに選択科目として認めている場合もある。国語の範囲は、現代文のみ、もしくは現代文と古文の場合が多く、学部や大学の方針によって漢文が加わることもある。難関大学ではこれら3科目の融合問題を課すこともある。また、上記のほかに選択科目として小論文(作文)がある大学も存在しており、慶應義塾大学のように、すべての文系学部で国語の代わりに小論文が必須であるような例もある。

科目選択としては、1990年代以降、2科目入試が可能なケースも増えている。多くの場合、「英語+国語」であるが、指定された3科目を受験してもっとも良かった上位2科目で合否を判定する大学やあらかじめ指定した科目を1.5倍にして合否判定してくれる大学もある。

理系
理系私立大学では早慶理工などの一部の難関大を除けば「英語+数学+理科1科目」が基本である。理系私立大学での数学は、「数学I・A・II・B・III・C」までの高校数学の全範囲が課されることが多いが、「数学I・A・II・B」までで済ませている所もある。選択科目は、物理または化学から1科目選択の場合が圧倒的に多いが、生命科学・医学関連の学部・学科などでは生物も選択可能。また、ごく稀に地学を選択科目に認めている大学もある。一部の理系私立大学では、専攻の有無にかかわらず、選択科目に生物を加えたり、さらには、理科を国語(現代文のみ)で代替可能にする大学が増えて来ている。

特殊な例
特異な例としては関西大学文学部で採用されている「漢英入試」(漢文+英語)という入試制度や東洋大学経営学部会計ファイナンス学科で採用されている「簿記利用入試」(英語か国語のどちらか点数の高かった方と商業高等学校で学習する商業簿記の2科目)といった制度も存在している。

さらに上記の枠に収まらないものとして、アメリカの大学入試であるSATを模した独自の入試を行う国際基督教大学や、聖心女子大学の「プレゼンテーション入試」、共立女子大学の「EQIQ(エクイック)入試」(「EQ=情動能力」+「IQ=知的能力」:「EQIQ=総合人間力」)などの例がある。

また、欧米の学校制度を踏まえた、年2回入学卒業が可能なセメスター制を採用する大学が近年増えており、4月入学以外に、10月入学も可能となる大学が出てきている。そのため、秋期入学者用の入試(「9月入試」などと呼ばれる)を行う大学も増えつつある。日本の大学では1994年に東洋大学工学部が初めて導入した後、地方の大学で採用する例はあったが導入する大学は増加していなかったが、2005年9月に早稲田大学商学部が導入したことで、他大学への更なる波及も予想される。

学部の途中年次に入学する試験
短期大学・高等専門学校や専門学校の卒業者、4年制大学2年次修了者などを対象とした「編入学」試験を行う大学も多い。これは主に、大学3年次に入学する者を選抜する試験である(受験資格を大卒、大卒見込みとするものや、入学年次を2年次とするところもある)。編入学試験の試験科目は語学、専門科目、面接という場合が多い。

番組企画としての大学受験
日本において、大学受験は人生の重要な通過儀礼として見なされる傾向にあり、それゆえ、非常に深刻なもの、人生の重大事として受け止められる傾向にある。こうしたシリアスさとのギャップを狙って、芸能人、特に大学受験とは最も縁遠いと思われるお笑い芸人などが大学を受験し、その模様を番組企画として放送するケースが多数見られる。高校受験においてはこうしたことは行われない。

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タグ:大学受験
posted by 塾長 at 02:16 | 日記
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